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  • 2015.11.11 Wednesday

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    • 2015.06.27 Saturday
    • 11:47


     ありがとう

    • 2015.06.18 Thursday
    • 12:20


     随分久しぶりな気がする。あなたの香りのする、百合が咲いてくれたのは。二本ほど無駄にした。時間も、かかった。
     でも、どうだろう。僕はこの香りを、いつでも思い返して、目と目の間、はな筋の降りてしまわないあたりに漂わせることができる。確かに記憶しているから。食べ物だって、一緒。何を食べるにしたって、それがどんな味なのか、目を瞑った先の暗闇で、ああしてこうして料理すれば、口にする前から舌の上で感じることができる。だから、食べるのは遠慮。眠るのも一緒。苦しむのも一緒。痛みも、涙も、自由が効く。
     一人に夢中でいると、忘れることだって勿論ある。だから、折りに自分に尋ねてやらなくちゃいけない。何のために、その命を使っているのか。それがいいとも、わるいとも言わないから、言葉にしてみろよって。夢中でいすぎると、自分でも気が付かないうちに、夢に溺れてしまうことがある。だから、息継ぎに夢から頭を出して、お前がどこから来て、どこへ向かっているのか、きちんとその目で見るためにも、言葉に、しろよ。そんなふうに、自分に言ってやるわけだ。
     いつから、この夢に飛び込んだのか、すっかり忘れていた。顔を上げて振り返った先には、百合が一本咲いているのが見えた。すごく遠い。距離からして、千年やそこらじゃ届きそうにない。こんなに昔から泳ぎ続けていたのかと思うと、少し自分の存在が不安に思えてきたりもする。ふと思って、反対側に目をやる。すぐそばに、百合の花が浮かんでいる。手に取ると、これが生きているのがわかる。確かに存在するものは、こんなふうに、手に取ると重い。転じて、僕も確かに生きている。
     匂いでみると、あなたの香りがした。思い返して用意するものと一緒だけれど、それだけじゃない。それだけじゃなくて、なんだろう。言葉にならない。うまく言えないけれど、この時だけ、なんだか夢中にも一人じゃないような気がする。これだけは、記憶を起こしてどうこうするわけにはいかない。僕はあなたになれない。あなたを用意するには、まだあなたの知らないことが多すぎる。知りつくせないあなたを用意することは、僕には永遠にできない。だから、僕の夢中に、新鮮なものはあなただけ。この、百合の花だけだ。
     一言。たったひとつのことを伝えるためだけに、何千年も前から夢中でいる。それは遺伝するものじゃない。血の繋がりなんかじゃ、拾いきれない。だからその心を抱えた人が、人柱になって、何世代も守ってきた。僕はこのために命を使う。いつかきっと、伝わるんだろうという自信があるから。夢中で生きる。
     抱きしめるだけじゃ駄目だった。話してみても、難しかった。食べても殺しても、きっと駄目だ。こんなふうに、温度でも、言葉でも不充分だったけど、見えてきたものがある。言葉を温度にして、温度を言葉にして、あなたにあげればいい。本当に難しい手段だけれど、きっと成功する。文学を、科学すればいい。科学を、文学すればいいだけのこと。あと一歩。でも、やっぱりこの一歩に、寿命が間に合いそうにない。少し残念だ。
     思い出したよ。だからさ、夢中でいたって、百合の花を忘れて生きる時間は流れないみたい。僕はその花に、夢中でいるのだから。

     

    • 2015.05.21 Thursday
    • 09:18


     藤棚の下。もちろん、もう花は終わっていた。蜜に集る蜂が忙しかったのが嘘のように、とても静かだった。風は石畳に冷やされたのか、涼しい。じき熾烈になる太陽も、まだそこまで高くは昇る積りがないらしくて、助かった。五月の終わり、それこそ一年に一日あるかないかの、とても心地よい朝だった。



     鳥居の傍の休憩所には、お茶請けなんかと一緒に、鯉の餌が売っている。傍に用意されている腰掛けは、いつ来てみても砂を被っていて、座る気には到底なれない。そこに小さな女の子が乗っかっていたりする。鯉に餌を遣りたいと、母親に強請る様子なんかは、もう何度も見た。ふと思って、池の方へ行って覗いてみると、大分干上がって魚影は一つもない。桃の木、大きな松がそのほとりを木陰にしてくれているから、どこへ行っても、涼しい。躑躅が、案外まだ咲き残っていたりする。



     柄杓を取って、両の手を濡らす。つめたい大理石の底から、水道の音がするところなんかは、嫌いじゃない。お年寄りが何人も、僕の後から来て、追い抜いてゆく。健足で結構、僕なんかよりずっとせかせか、現代人らしく先に行ってしまう。
     髪を短く切ったせいもあるんだろうけれど、本当に涼しくて、気持ちがいい。階段を上った先には綾杉。合掌して拝む人もいるけれど、折角なんだから、俯いたりせずにその力強く天を穿つ幹の先を見てやって欲しい。まるで狩野派の筆致みたいに、生命力に満ち溢れた線で一杯だ。千年も生きているんだから、当然と言えば当然だけれど。



     文様をみていると、色々なことがわかる。それと同じように、世界を眺めていると、色々なことがわかる。色々なことがわかったぶんだけ、色々なことを知らなかったことに気が付く。それでまた、自分が何にも知らないことを一段と噛みしめることになる。おかげで、何にも知らないということだけは、よく知っているよ。
     参拝はしない。僕は不届きだから、こうした場所に無用な波風を立てたくない。朱色の門は、潜らない。そうしてみると、鬼や物の怪のほうが、平穏を望む、弱い生き物なんだろうと考えてみたりする。なんとなく。

     

     ほら、ここもまだやっぱり咲いてない。一輪だって咲いているのはなかった。この間探し当てた一輪の価値が重さをもったみたいで、子供染みた嬉しさに、胸の内だけで少し笑った。



     多年草らしい花。六花弁で、百合らしいけれど、葉の付き方をみるに彼岸花の親戚だろうか。どちらかといえば、アマリリスよりの花。初めて見た。これ一輪が、健気に咲いてた。名前はなんだろう。




     光琳の杜若。には遠く及ばない、これは菖蒲。黄菖蒲もあった。そういえば、この間白い紫蘭を見つけた。白い紫蘭。滅茶苦茶だなと思って名前を調べたら、白花紫蘭だそう。仕方ないと言えば仕方がないけど、面白いね。紫蘭は旧夏目漱石邸で見つけてから、好きな花。ここの綾杉もそうだけれど、一緒に見れたらいいね。そう思って、今日は散歩に来たのかも。わからない、この頃はよく来るから。

     

     青いよね。来てよかった。すれ違うお年寄りのみなさんがね、不思議そうに話しかけてきたりするのも、だいぶ慣れた。野良ちゃんとも、もう馴染みだ。そろそろ蝉が鳴きだすから、困ります。

    • 2015.05.19 Tuesday
    • 15:22


    あじさい、咲いているのを見つけました。

    • 2015.04.26 Sunday
    • 12:27


     白い百合と、桃色の百合、連れて帰ってきたよ。お花屋さんから葉書が届いててさ、今は春のお花が沢山あるから、是非来てくれって。それで、また蘭の花も買ってきた。
     まだほとんど咲いていないから、まだあなたの香りはしない。三四日もすれば、また、僕の大好きな香りがする。だから、僕は大丈夫。僕は、あなたが僕のことを忘れてくれるのを、待つだけ。だだそれを待つだけです。

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